今まで、『古銭』『刀』について、私なりの考えを述べさせていただきました。
今日からは、新しく日本の“やきもの”、中でも中世から現在まで続いている最古の窯『六古窯』(ろっこよう)常滑、瀬戸、丹波、越前、信楽、備前の六古窯(順序不同)について、概要程度になると思いますが、話していきたいと思います。但し、“備前焼”については、我が岡山のやきものということもあって、前半と後半に分けてやります。
初回の今日は、本題に入る前に『陶器』と『磁器』の違いを確認しておきたいと思います。
まず、『陶器』ですが、陶土(陶土)という粘土が主な材料で、「土もの」ともいわれます。その歴史は古く、7世紀には唐から釉薬の技術が伝来。手びねりやろくろなどで成形した後、乾燥、素焼きした表面に釉薬をかけ、1100~1200度位で本焼きをします。主な窯元は、瀬戸焼、常滑焼、美濃焼、丹波焼、信楽焼、伊賀焼、萩焼、唐津焼などがあります。全体的にぼってりして厚みがあります。陶器は高台(やきものの底の土台となる部分)に釉薬が掛かっていないので直に土の色が見えます。
次に、『磁器』は、白色硬質の石である「陶石」を砕いて粘土や石灰などを混ぜたものを使い、白く硬い器は「いしもの」と呼ばれます。透明な釉薬をかける前にした絵を描く染め付けや、本焼き後に絵柄をつける上絵もの、また、「青磁」、「白磁」なと、バリエーションが豊かです。ろくろや型作り、鋳込みなどで成形します。日本では約400年前に佐賀県有田で始まり、全国に広がりました。主な窯元は、有田焼、九谷焼、薩摩焼、砥部焼などがありまくす。陶器に比べると薄く造られていて、光にかざすと透けるのが特徴です。高台を見れば一目瞭然で、陶石を使っているので白いのが特徴です。
※青磁の釉薬にはわずかな“鉄分”が含まれていて、それを高温で焼くことで独特の“青”になります。ちなみに、青磁の胎土や釉薬から不純物“鉄分”を取り除くと、白磁になります。
今日は、以上です。
では、また。