当店で扱っている商品、全て大好きなんですが、その中でも特
に「古銭」は大好きです。
遠い遠いいにしえの時代に実際使われていた“お金”に触れること
が出来てとてもありがたいと思っています。
そんな「古銭」について、今日から数回に分けてウンチクを言わ
せてください。
【参考書籍として、「日本の貨幣」を引用しながら私なりの解釈
での記述です。もし、事実に反した部分があった場合、あくまで
もブロクということでお許しください】
日本で一番古い貨幣と言えば、皆さんは「和同開珎」(ワドウカ
イチン、「ワドウカイホウ」とも言う)を思い浮かべると思います
が、実はそうではなく「富本銭」(フホンセン)という貨幣が存在し
ていたのです。和同開珎は708年に飛鳥池遺跡から発見されました。
しかし、平成11年1月、奈良国立文化財研究所は、689年に奈良県明
日香村飛鳥池遺跡の7世紀後半の地層から「富本」の銘を持つ銅貨
が多数出土したことを発表しました。
刻印のある貨幣としては、おそらくこの富本銭が最古の貨幣だと思
います。
また、それ以前、刻印の無いもので、669年の天智天皇の時代に
使われていたと言われている「無文銀銭」(ムモンギンセン)が平成
7年滋賀県尼子西遺跡で出土しているんです。でもこの無文銀銭は
「まじない銭」で、通貨ではないという説と、いや貨幣であるとい
う説、また、交換の媒体ではないという説もあり、判断は難しいと
いうことです。
以上、今回は古銭の話のパート1ということで、古代の貨幣の話を
させていただきました。
次回は、安土桃山~江戸時代のお金の王様的存在 “大判・小判” に
ついてのお話です。
〔※写真は、富本銭です〕